なかなか日本人が書いた本で、いいなぁと思う本は少ないのですが、
久しぶりにいい本を見つけました。
それがこれ。
太田 忠
「株が上がっても下がってもしっかり稼ぐ投資のルール―バイ・アンド・ホールドを超えて」
この本でいいなあと思うのが、リスク管理と言われるが、具体的にどうすればいいのかがはっきり書かれているという事。
時間的分散投資
たいていの投資家は、株価がどんどん上がり続けている時に全額投資して、下げ続けて底で投げ売りする。
安く買って高く売ればいいのはわかっているはずなのに、なぜかそれができない。
その解決方法が、時間的分散投資だというのです。
銘柄を分散して、別の日に買うことで天井で一部買ってしまっても待って、底で買うことができる。
というのが筆者の主張です。
そりゃ10銘柄に分散しても、同じ日に買えば意味はなくなりますが(笑、
たとえば1週間ごとに1銘柄という風に買えば、状況は変わってくるでしょう。
もっと突き詰めれば、リスク管理は山のようにありますが、まず何も考えずに買ってしまう。という状況から一歩進むように思えます。
他にも、
マイナス5%ルール
必ず逆指値(ロスカット)注文を行う。
その水準は、5%。(筆者は全資産の5%といっているので、1000万あり、500万投資しているのなら銘柄あたり10%)
月間マイナス5%に達したら、ロスカットしてマーケットから離れる
→トレンドが変化している。見極めるため全資産のマイナス5%に達したらロスカットして冷静になる
リスク管理の基本は、損を抑え、利益を伸ばすという損小利大です。
少し戻すかもしれないけれど、予想を外れて下げてしまったのなら、購入の判断がまずかったと潔く認めて、
やめて、再度購入する。
利益がでてくれば、逆指値もプラスにしていく。
利益が増えるたびにその基準を見直していくわけです。(トレイリングストップともいいます)
20%儲かっていれば、を10%が逆指値の利益確定ポイントになります。
他にもアノマリーについても書かれており、
あまり話題になっていないですが、良書でした。
日本経済新聞出版社
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